その人ひとりひとりの好みもちがいますが、最近の香りの傾向は、一時の、モダン、自然の香りのウッディー(木々の緑のイメージ)、そして柑橘類から、もう一度フローラル(花)を強く感じさせるエレガントなものになってきています。流行の香りに反して、いつまでも重い香りや独創性の強い香りをつけていると、生活感に合わない香りといわれます。同じように、朝から強い香りをまき散らすと、周りの迷惑。ふと寄りそったときにかぐわしい香りがあった、というつけ方が好ましく、耳たぶの裏、手首、首筋、ひじ襄、ひざなどにさっとはくようにつけてください。そしてバッグにはいつも小瓶を入れておいて、香りが飛んでしまったら、再び装うようにします。
先見性に富んだ的確な情報収集をするワールドーホソコソーカソパニー、そしてワールドーフラソス、この二社が素材の手当の先端に立つ。そしてオリジナルな差別化素材の開発から買付けをワールドーテキスタイルやワールドサービスが担当、さらにアンテナショップとしての「リザ」、加えてワールドマルチーブランドショップ、ワンブランドのオンリーショップというように、当時でも一四〇〇店舗あった。それだけにSPAにも参入しやすい基盤があった。ところでSPAに移行し、最初に「オゾック」による店頭展開をしたのが一九九三年秋。わずか二年半後の一九九六年三月期に、店ペースで年間売上高一〇〇億円の大型ブランドに成長した。当時、全社売上高が一三〇〇億円。ここまで拡大するには五〜一〇年かかると予想されていた。二年半という短期間でこれだけ大きくなるブランドは滅多にない。こうして新業態事業部であるSPAが本格スタートした。
ネクタイが長さ140センチ、幅9センチ前後のかたちになったのは、ごくごく最近のことだ。フランスではクラヴァット、イタリアではクラヅアッタと呼ばれるが、それは1618年の歴史的エピソードに由来する。30年戦争に突人したフランス王ルイB世は、ハプスブルク帝国に対抗してクロアチア人による騎兵部隊を組織する。このとき、クロアチア騎兵は首に布を巻いていて、それがやがてクロアト、クラヴァト、クラヴァッタと変化して呼ばれるようになった。ただし、これは伝説でもある。じつはすでに1590年、イタリアで「クラヴァッタ」という語が記録されているし、14世紀に活躍したフランスの詩人ユスターシューデュシャンの作品にも「クラヴァットを堅く結んで」なる表現が登場しているからだ。さらに遡れば古代ローマ時代、トラヤヌス帝が建立した柱のレリーフに、首に布を巻いた兵十の姿がある。秦の始皇帝の陵墓からも、剛葬岫のなかに首にスカーフ状の布を巻いた兵士の陶涌かあった。おそらくは世界各地で自然発生的に、たとえば寒さをしのぐために吋に布を巻くという行為が起こっていたのだろう。それがしだいに洗練され、形式化していく過程でクラヴァッタが生まれ、さらに現在のネクタイへと変化を遂げていったと考えるのがきわめて自然だ。ただし、佇に布を巻く行為がヨーロッパで定着したのが、17世紀の後半からであることは興味深いし、覚えておいていい。